加工熱処理
金属材料に加工・熱処理を施すことによって組織を制御します。加工と熱処理を巧みに組み合わせ、材料の秘めた特性を引き出します。
| 溶解炉  原料となる金属を高温で溶かし、合金元素等を添加することで新たな組成の試料を創りだします。鉄鋼材料は合金元素の種類や添加量をわずかに変化させるだけで特性が大きく向上する場合があるので、試料の調製が重要となります。鉄なら1.5kgのインゴットが作れます。 | 大型圧延機  金属材料を回転するロールで押しつぶし薄く延ばします(塑性加工)。溶解炉で作製したインゴットをBOX炉で加熱した後に熱間圧延する用途で良く用います。 | 
| 縦型真空炉  炉内を真空にして熱処理をすることができる炉です。真空での熱処理は金属試料の酸化を防げるという大きな利点があります。アルゴンガスや窒素ガスに置換して熱処理をすることもできます。真空炉にしては珍しく、水冷をすることができる優れものです。 | BOX炉  炉内にて金属材料を融点未満の高温に曝し、組織を様々に変化させることができます。コンピュータ制御による段階的な昇温、ボンベ内のガスによる炉内雰囲気の調整が可能です。大きい試料も入ります。 | 
| 横型管状電気炉 | 小型圧延機 冷間圧延や熱間圧延を行います。試料にひずみを与えたり、目的の薄さまでつぶしたりできます。 | 
| ソルト(塩浴)炉   溶けたソルト中で200〜700℃での熱処理を行います。熱伝導率が髙い液体中での熱処理なので、目的の温度へ到達する時間が短く、温度の安定性もすばらしいです。焼戻処理などに用います。 | 
試験片作製
目的の実験を行うために様々な形状の試験片を作製します。
| マイクロカッター   砥石を高速で回転させることで、金属を手軽に切ることができる装置です。 | 精密マイクロカッター   マイクロカッターよりも大きなものを切るときに使います。自動送りもできます。 | 
| 放電加工機   0.2mmのワイヤーに電気を流して、金属を溶かしながら切断していきます。プログラム通りの精密かつ複雑な加工が可能です。 | グラインダー   高速で回転させた砥石に金属を押し当てることで削っていきます。左右には粗さが異なる砥石がついています。 | 
| ドリル   金属に穴を空けることができます。 | 独立駆動型二連式研磨機 (プラトFRD250:三啓 製)  粗さの異なるエメリー紙で研磨できます。 | 
|  | 高温示差走査熱量計 (DSC) DSC 404 F3 Pegasus® NETZSCH 製 | 
|  | 電界放出型走査電子顕微鏡 (FE-SEM) SIGMA 500 Carl Zeiss Microscopy 製 | 
|  | 固体中炭素・硫黄分析装置 EMIA-Pro 堀場製作所 製 | 
|  | 酸素・窒素分析装置 EMGA-620W 堀場製作所 製 | 
![構造材料工学研究室[土山研究室] - 九州大学 大学院工学研究院 材料工学部門](https://orchidmink36.sakura.ne.jp/wp/wp-content/uploads/2024/05/77d0d6a051d6497df8380beb1c9e20b3-1.png)
 1200℃までの熱処理ができる電気炉です。アルゴン置換もできます。焼入処理などに用います。
1200℃までの熱処理ができる電気炉です。アルゴン置換もできます。焼入処理などに用います。
